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バレンタインシーズンにプレミアムなショコラで焼き上げたガトーショコラを紹介します

ドミニカ共和国のロマソタヴェント農園で収穫したカカオのみでつくられた限定生産のショコラ。
同農園は、ドミニカ共和国の北東に位置し、緑に覆われた丘の麓に位置する地形によりハリケーンの被害から守られてきました。

柑橘類やココナッツの木が生い茂ることで日陰を作り、豊富な日光と雨によって育まれた肥沃な土壌で、新しいカカオの木と古いカカオの木が入り混じった理想的な環境が、類まれなる高品質のカカオを作り出しているとのこと。

cuvée(キュヴェ。ワイン用語で特別なロットのワインや、ブレンドの良い樽のワインに用いられる用語)を冠したチョコレートと出会い、実際にテイスティングして感じたことは

柑橘系のノート。シトラスの酸味よりも、マンダリンの甘みを感じさせるふくよかなフレーバー。
 はちみつのような重厚なトーン。カカオの力強さを兼ね備えた印象が際立つ。
 口の中でもったりと溶けていくノートエンド。

カカオの特性と言える、苦味や酸味よりも強いインパクトを与える、このチョコレートを心置きなく使い込んでみたい。
そんな思いが詰まった、2018年の新しいチョコレートの世界をできる限り、余すことなく伝えたい一心での紹介です。
折しもみかんの収穫期、11月下旬の出来事だったので素材の探求といった観点からも掘り下げて開発に勤しめたのではないかと自負しております。

ロマソタヴェントの情報はこちらから(フランス語)

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濃厚な味わいのチョコレートパウンドケーキを焼き上げる

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パウンドケーキのベースはタルトダマンドと称される、アーモンドリッチなタイプのものをイメージしたものです。
あらかじめやわらかくした発酵バターに、甘みのあるフレーバーが個性的なバレンシア種アーモンドパウダー、粉糖をすり合わせます。

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卵液を温め、分離しないように注意しながら混ぜ合わせていきます。

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チョコレートは溶かしておき、45度程度に調整しておきます。
ここに乳化させたアパレイユ(生地)を、チョコレートと同量程度合わせてなじませます。

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一旦分離しますが、しっかりと練り合わせることで、再び乳化状態になります。
パウンド生地に溶かしたチョコレートを混ぜる時は、ブラックチョコレートの場合、45度程度。ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートの場合だと30度程度にして、チョコレートに含まれるカゼイン、粉乳成分が焦げ付かないように注意します。
逆にブラックチョコレートでカカオ分が高いものは糖分も少なく、カカオマスも多いため、チョコレートが固まろうとするチカラが強く働きます。
カカオの特性を理解して作業温度をコントロールします。

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みかんのマーマレード、香りと味わいの補強にマンダリンリキュールを合わせたものを用意します。

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マーマレードはあらかじめ室温に戻しておき、チョコレート生地が加わった時でも冷え固まらないように調整しておきます。

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小麦粉、カカオパウダーを、チョコレートと合わせた生地と混ぜ合わせたら、刻んでおいたチョコレートも加えて混ぜ合わせて完成です。

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分割した生地は、中火で45分かけてじっくりと焼成します。
釜伸びは全体にゆっくりと持ち上がるように、どっしりとした味わいを連想させてくれます。

焼きあがったケイクのデコレーション

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チョコレートの味わいの豊かさに広がりを持たせるべく選んだのがピーカンナッツ。
シロップで糖衣させたら、強火にかけた鍋の中でキャラメル状になるまで休まずかき混ぜていきます。

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手早くテーブルに移し、平らに広げて熱を冷ましてから粗めのペースト状になるまでフードプロセッサーにかけてプラリネに仕上げます。

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溶かしておいたチョコレートにプラリネを加えて

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テンパリングしてからデコレーション用に表面をコーティングします。
カカオバター分が少なく流動性に乏しいチョコレートですが、ナッツの油分を含んだプラリネを混ぜ合わせることで、スムーズな口どけになります。また、チョコレート単体で口にするよりも、カカオの味わいをより明確に引き立てる効果もあるのです。

みかんのマーマレードとトランシュを仕込む

冒頭でも触れた、みかんについてですが、九州産のものを数種類取り寄せて、食べ比べをしました。

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酸味と香りのしっかりとした、山川みかん。
甘みと果汁のみずみずしさが心地よい、西海みかん。
品種別にじっくり食べ比べるのは実は初めての試みでした。そう考えると、いちごは多数の品種が一同に出回るのが楽しいですが、みかんに関しても同じような楽しみ方ができるかもしれませんね。

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酸味のある山川みかんを、丸ごと茹でてマーマレードに。

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オレンジのようにほろ苦さはないのですが、みかんの美味しさが凝縮されています。
ペクチンとグラニュー糖と一緒にフードプロセッサーにかけてペースト状にしたものを、パウンドに練り込んでいます。

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輪切りして茹でたみかんは西海のものを。
真空調理することで、熱褐変でみかんの色が黒ずむことなく鮮やかに炊きあがるのです。デコレーションに使用しています。

最後に補足ですが、みかんは途中から和歌山県産の的平(まとひょう)みかんに切り替わっています。
加工するにはもったいないほどの美味しさ溢れるみかんです。ぜひシーズン中にお試しください。

的平みかんについてはこちらから

焼き込む。というオペレーションで、素材の持つポテンシャルを引き立たせた焼き菓子には並々ならぬこだわりを持たせております。
季節限定の提供ですのでお早めにお試しください。

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プレミアムガトーショコラ。
素材ひとつひとつを丁寧に組み合わせたこだわりの一品です。

濃厚チョコレートクリームのタルトショコラ

ロマ・ソタヴェントを用いて、濃厚なタルトショコラを提案します。
食材の組み合わせで、その味わいの奥行きを演出していきます。

アングレーズベースのタルトショコラを仕込む

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牛乳と生クリーム、卵黄を合わせてアングレーズクリームを炊き上げ、あらかじめ溶かしておいたロマ・ソタヴェントに注ぎ入れて、乳化させます。ハイカカオのチョコレートは、カカオ分=油脂分が多め。当然糖分も少なめなので、分離しやすいです。

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ホイップクリームはあらかじめ室温に戻しておいて、チョコレートの乳化温度を妨げないようにしておきます。
混ぜすぎるとクリーミーさを損なうので、ゴムヘラを使って混ぜ合わせていきます。

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あらかじめから焼きしておいた、サブレショコラの中に出来上がったムースを絞り出します。
平らに均して冷やし固めておきます。

ピーカンナッツのキャラメリゼ

ピーカンナッツをシロップと一緒に絡めながら火にかけて、キャラメル状になるまでかき混ぜます。
出来上がったキャラメリゼは完全に冷めてからフードプロセッサーにかけてペーストにして、プラリネに仕上げておきます。

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ホイップクリームと合わせて、プラリネシャンティを準備します。

イタリアンメレンゲを配合したフルーツムース

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軽い口どけのフルーツムース。
カカオとのペアリングを意識して、マンダリンオレンジとラズベリーを組み合わせます。

ラズベリーは種の食感もアクセントに、果肉を加えて。

ホイップクリーム、メレンゲと混ぜ合わせたムースリーヌに仕上げ、半球型に絞り出して冷やし固めます。

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クランブルカカオには、プラリネパウダーを合わせて、ナッツ感豊かな味わいに。
刻んだアーモンドを混ぜ合わせて、テンパリングしたブラックチョコレートでフレーク状にまとめておきます。

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フルーツとチョコレートの味わいがうまく調和した、タルトトゥショコラ ロマソタヴェント
チョコレートクリームとムースの間には、オレンジの花から採れたハチミツを使用したアングレーズクリームを。
プラリネシャンティ、クランブルをドームの間にランダムに配置して完成。
組み合わせた素材の全ては、チョコレートの味わいをより豊かに感じてもらうため。ガトーショコラ、ムースショコラそれぞれの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

プラリネパウダーの詳細についてはこちらから

はちみつアングレーズの詳細はこちらから

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