フランス産サワーチェリーのグリオットと日本の桜を組み合わせたジャパネスクの取り組み

桃、梅。早春の季節に咲き誇り、見るものの目を楽しませてくれる愛でるお花から果実へと実りを迎える。
今回はいち早く桜の季節を楽しんだ後の、さくらんぼをフォーカスした季節を先取りするスイーツの紹介です。

これから次第に増えて行く、果物が主体となるスイーツの先駆けとも捉えていただきご覧いただければ幸いです!

桜とさくらんぼ 花と果実をペアリングさせる試み

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フォレブラン

直訳すると、白い森。
そうです、フォレノワールに寄り添いつつtも、新しいスタイルのチェリーのスイーツにチャレンジしたペルシュスタイルの新作の完成です!

カカオマスが主体のブラックチョコレートが主体だと、味わいも少々重たく感じる。
しかしながら、フォレノワールの味わいにはしっかりと敬意を表しながら。そんな思いが詰まった新作を紐解いていきます。

チェリーのコンポートを仕込む

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グリオットチェリー、サワーチェリー、アマレナチェリー。
三種のチェリーの特性を活かしつつ、独自のブレンドでチェリーの味わい、ここでは特に酸味を引き立たせることを意識的に仕込みます。
ペクチンを加えてとろみをつけ、チェリーブランデーで風味をつけて火から降ろして熱をとります。

トンカビーンのムースショコラ

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最初に温めた牛乳に、桜の花と同じ香り成分、クマリンを持つトンカ豆を刻んで加え、30分ほどかけて香りをしっかりと抽出します。

トンカ豆についてはペルシュの春の定番商品でも触れています。こちらから御覧ください。

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トンカビーンを取り出したら、再度温めてゼラチンを加えて煮溶かします。

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あらかじめ溶かしておいたホワイトチョコレートに注ぎ入れて、ガナッシュのように乳化させます。

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ガナッシュを冷却して、ゼラチンのゲル化を促してから、泡立てたホイップクリームと合わせます。

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ガナッシュと生クリームというシンプルな構成で仕上げたムースショコラブラン。なめらかでクリーミー、シンプルな内容で桜の香りが際立つ。というのもポイントです。

グリオットチェリーのムースリーヌ

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グリオットチェリーのピューレの半量を温めて、ゼラチンを煮溶かします。

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残りのピューレは冷たい状態で加えて。
加熱で飛んでしまいがちなフルーツのフレッシュな味わいを損なわず、かつ冷たいピューレがゼラチンのゲル化を促し、冷却の手間も半減します。

泡立てたホイップクリーム、イタリアンメレンゲを加えて、ふんわりとしたムースリーヌに仕上げます。

アグリュムピスターシュでもホワイトチョコ、メレンゲベースのムースについて触れていますので御覧くださいね。

カカオのソフトなビスキュイ

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卵黄と卵白をそれぞれ泡立て、薄力粉とカカオパウダーを合わせてふるっておいたものを手早く合わせて、溶かしバターを加えて混ぜてから、天板に伸ばして焼き上げます。フランスでは薄焼きのスポンジをビスキュイと呼びます。

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溶かしておいたミルクチョコレート、アーモンドプラリネを合わせて、サブレフレークを合わせたクリスピーを焼き上げておいたビスキュイに広げます。切り分けて土台として使用します。

組み立てと仕上げ

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ムースショコラブランを先に絞り出したら、チェリーのコンポートを適量。その後ムースグリオットを絞り出して、ビスキュイをセットします。

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冷やし固めて型抜きしたら、ホワイトチョコのグレーズで全体をコーティングします。

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ピラミッド型で仕上げたビジュアルは、富士山。すなわち桜の香り、ニッポンを強く意識したためです。
そして潔い赤色のさくらんぼには日の丸をイメージさせる意味合いも。
モノトーンの風合いのブラックチョコレートのデコレーションは、フォレノワールから、フォレブラン。夜明けをイメージさせる。そう言った意味合いも含ませています。

桜、さくらんぼ。甘い香りと甘酸っぱいフレーバーに、クリスプな食感のいろいろな対比が正しくペルシュスタイルのケーキの構成を思わせる仕上がりとなっています。

日本人らしい、果実と花を組み合わせる、ジャパネスクの取り組み。
少々乱暴な表現ですが、桜の木が土台の親子丼。というのが今回の新作を考案するきっかけになったのです。

グリオットチェリー、さくらんぼ、スリーズなどいろんな言葉がありますが、関連リンクとして貼り付けておきますので、よろしければ御覧くださいね

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