Conseption Chocolate 2014
第1章 『 Light on my fire 』~焦がれる気持ち~
~ Prologue ~
自身の菓子作りにおいて最大のテーマは「血の通った」、
血が通う。イコール、当然の事ながら「熱を帯びる」訳でもある。
ココロに火を灯す、熱気を帯びる様をたとえ、「
自分自身の誕生から成長、そして「次へと」
感情、情景、感覚をアロマテラピー、カラーセラピー、
焦がれる情景を第一章、「light on my fire」、成長を表す情景を第二章、「growth of the tree」とタイトル付けし、
内的及び外的感情に訴えかける、
こんなショコラをつくりたかった。
アロマにこんな効能があるんだ。
などと、いろんな想いをシェア出来ればいいな。
もちろん単純にショコラの味わいを堪能していただければ。
Madly in love -初恋-
恋焦がれるってなんだろう?
多分初めての恋、「初恋」が相応しい。
想い起こせば ひりひりと…
じりじりと焼けただれるような、もだえる状態!?
燃えるような恋とは、恋い焦がれるような思いかも。
鬱憤。イライラ。
何やらいまどきは「焦がれる」のはき違えすら感じられ…。
クローヴ。 2000年以上も栽培されてきた植物。
インドでは愛の妙薬としても使わました。
独特なスパイシーな香り。
歯痛を和らげる「麻酔」として使われた歴史もあり。
麻酔 → 感覚をなくすことである。
つまりは、狂おしいまでの感情が制御不能に陥るに違いない。
だてにクローヴ=「clove」とは書いたものだ。
「love」が隠されている。
甘酸っぱい初恋になぞりレモンのさわやかな酸味も加えてみた。
コスタリカ産ミルクチョコレートの豊かな大地を感じさせるクリー
ほんのりと「焦がれたキャラメル」
印象的なチョコレートに仕上げてみた。
Charming -魅力的-
のニュアンスで使用している単語だが、
魅力、強いては魔力を意味することは知っているだろうか?
結局、チャーミングほどキケンなものはない。
表面的には可愛いが、ホンネはいつも解らぬまま。
友達以上 恋人未満。
甘くエレガントで愛らしくて。
魅力的だから近づきたい、一緒に居たいけど。
いろんな要素を兼ね備えたアナタの様に。
想いを馳せる(オモイヲハセル)…焦がれる!?
「上品な美しさ、新しい恋、勇敢」が花言葉で
古代エジプトの女神 Hibis が由来との説もある
甘美な香りのハイビスカス、
バラ科の赤い、甘酸っぱいいちごを炊き上げたフルーツゼリーに
ミルキーなホワイトチョコレートの優しさ、
「焦がれるキャラメル」を混ぜ合わせた
クリーミーなガナッシュのビクーシュ。※1
※1 ビクーシュ=二層仕立て
Courage -前進・勇気-
でもそれには少しだけ臆病な自分がいたりして。
燃えろ、ジブン!
ハートを燃やして。
前に進む勇気を持って。
自分自身の内的な感情に訴えかける難しさ。
心配や不安、緊張した気持ちをほぐし、
幸福感をもたらす効果が期待できるグレープフルーツ。
気分が落ち込んだときや前向きな気持ちになりたいとき、
そのみずみずしい香りを。
やる気や自信を喪失した心には、
明るく前向きな心にしてくれるローズマリーを。
心身が研ぎ澄まされ、目標達成、自己実現へと進む..
ホワイトチョコレートに加えたキャラメルとグレープフルーツ、
Desire -願望-
すべての焦がれる想いの火種。
いわば煙の立ってない様を表す。
しかし、内に秘めたる熱い想いの根底。
ピリピリと熱くなっていく「なりたいジブン」への
願望は赤く燃えたぎり。
ブラッドオレンジ(BLOOD ORANGE)。
血の通った名をまとった特別な果実。
赤い情熱の色を彷彿させる。
ほのかな酸味だが、さわやかでフローラルな香りを含む。
活力をもたらすペッパーのアロマ。
心身共にあたたまる目覚め。
スパイシー、むしろ甘酸っぱい香り漂うウルシ科の小さな粒を噛みしめる。
心の奥底からじんわりと熱くなっていく。
ブラッドオレンジを炊き上げたパートドゥフリュイ。
ローズマリーはちみつとピンクペッパー、トリニタリオカカオの酸味が絶妙に交じり合ったスパイシーなガナッシュを二層仕立てに。