旬の果実ブルーベリーの新作スイーツ

ブルーベリー。
日本では6月から早生のものが収穫され、コンフィチュールなどの加熱されたものは、ヨーグルトなどといった酸味のあるものとの組み合わせがごく一般的ですが、今回は単一品種カカオのチョコレート、そして西洋よもぎのタラゴン(フランスではエストラゴン)、ハーブとの組み合わせで、全く新しい味わいへと導きたいと思います。旬の果実を用いた季節のケーキの提案は毎年のペルシュの真骨頂とも言えます。ぜひともお試しいただければと思います。

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7月の七夕も意識を向けて、蒼。フレッシュなブルーベリーの色合いも活かしたデコレーションをほどこしました。
グロブルー濃紺。という意味の、ミルクチョコレートのケーキが完成しました。

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ブルーベリーのペアリングで組み立てるチョコレートのケーキ

ベネズエラカカオミルクのムースショコラ

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炊き上げたアングレーズクリームを、溶かしておいたベネズエラ産カカオミルクのチョコレートに注ぎ入れて、ガナッシュのように仕上げます。

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卵白とグラニュー糖を一緒に合わせて火にかけて、殺菌温度まで加熱する、ボイルメレンゲ。

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イタリアンメレンゲより糖度を抑えることが出来ることに加えて、加熱による卵白の泡立ちのチカラ強さも同時に得ることができます。

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ガナッシュとホイップクリームを混ぜ合わせていき

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メレンゲも合わせて、ふんわりとしたムースショコラを完成させます。
型に絞り出して、あらかじめ焼き上げておいたビスキュイショコラでフタをして冷やし固めておきます。

ミルティーユのコンポート

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ブルーベリーの果肉、少量の砂糖とペクチンでブルーベリーの味わいをぎゅっと煮詰めていきます。

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仕上げには、蓬(よもぎ)のリキュールを加えて、独特の風味に。
冷やしてから使用します。

タラゴンのクレムーショコラブラン

フランス料理には欠かせないハーブのひとつで、「食通のハーブ」と呼ばれ主にヨーロッパで広く使われています。葉の形こそ違いますが、日本の「ヨモギ」の近縁種です。

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軽くほぐしたタラゴンに、冷たいフレッシュクリームを注いで、一晩かけて香りを抽出します。

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翌日、タラゴンの葉ごとクリームを火にかけて沸かし

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ふやかしておいたゼラチンを加えて溶かしたら、裏ごしながらホワイトチョコレートに少量を注ぎ入れて、乳化させていきます。

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薄緑色のクリームからは、やはり若草の爽やかな香りが漂います。
ガナッシュはキチンとした乳化状態に仕上げます。適温に冷やしてから、泡立てたホイップクリームと混ぜ合わせて、型に絞り出して冷やし固めます。

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ブルーベリーピューレとナパージュヌートルを合わせて仕込んだ、ブルーベリーの「濃紺」のグレーズを全体にコーティングします。

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よもぎの香りのブルーベリーコンポートを適量、くぼみの部分に。

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タラゴンのクレムーもセットして、味わいの組み立ては完成です。
旬のブルーベリーの味わい。酸味であったり、薄皮から感じ取れる若草のような香り。ベネズエラカカオの持つ柑橘系のアロマ。オレンジのようなフレッシュな甘みを兼ね備えているのもブルーベリーの味わいの特徴のひとつ。もちろんブルーベリーと一口に言っても品種も様々なので一概には言えませんが、一般的なブルーベリーの味わいを想定しての組み合わせです。主に食材が持つ香りを主体に考えたペアリングで考案しました。


信州産、農家さん直送の果実で仕上げる期間限定のスイーツ

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小布施のサワーチェリーのクラフティ

シンプルなシュクレのタルトに、種ぬきしたサワーチェリー、アパレイユを流して焼き上げるシンプルなお菓子です。

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卵黄にグラニュー糖を加えて擦り合わせて

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クラフティ生地の特徴、コーンスターチを加えて。

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一緒に温めたフレッシュクリームと牛乳を注ぎながら、生地を混ぜ合わせて裏ごします。

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から焼きしたシュクレに、種ぬきのサワーチェリーを並べて、アパレイユを流しいれて、高温のオーブンに入れて焼成します。

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途中で生地が沈むので、一旦取り出して生地を補充。むっちりとした味わいに仕上げます。

焼き上げたクラフティは、ホイップクリームを添えて。シンプルに、果実の持つ酸味と玉子の味わいと。フレッシュなグリオットチェリーを味わえる、またとないチャンスです!ぜひお見逃しなく!

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