ケーキ用の小麦粉選びをバターカステラの製法から学ぶ。

“ジェットくん”
カロンに「ケーキ用の小麦粉買っといて〜。」だって。自分で買いに行けばいいのに。
それでどれがいいか調べてたら、粒子の細かいもの、微粒粉、国内産にフランス産。選ぶ選択肢が多いのもなんだか困っちゃうよ〜
“グーちゃん”
そうホヨね。基本、普通に市販されているもので問題ないホヨよ。肝心なのは、いろいろ試してみるのは良いホヨけど、バラバラなものを作らず、同じものを焼き比べて、食べ比べて判断して欲しいホヨ。せっかく作るのだからこだわりを持つのは大事ホヨ。今日は微粒粉小麦粉を掘り下げて紹介するホヨね!

しっとりふわふわ。お菓子づくりにおいての決め台詞の一つ。これは製法、レシピに基づく部分で、良質な小麦粉は小麦の等級が高いほど良い。という観点から見られがちです。
しっかりと混ぜ合わせる事、キチンと火を通す事で、焼き菓子もスポンジケーキも思いの他うまく焼けてくれます。そして、時間が経つとべちゃべちゃとした口どけになるものとは違う、しっとり感のあるお菓子が焼けます。

今回はバターカステラの製法を見ながら、極論の製法かもしれませんが、混ぜる事の必要性を見ていただければと思います。

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バターカステラの製法

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割卵したたまごに、はちみつ上白糖を加えて温めます。
上白糖は粒子も荒いのですが、焼き菓子に加えると色ツヤもよく、微粒子のグラニュー糖に比べると、熱による膨張率も高くなります。

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微粒粉の薄力粉、葛粉、ベーキングパウダーを加えて粉気がなくなるまで混ぜ合わせてから、ビーターを使ってミキシングします。

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通常、泡立てはホイッパーをセットするのが基本ですが、パウンドケーキでバターをすり合わせる時に使用するビーターを使用して空気を含ませます。

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生地が白っぽく泡立ち、ビーターの筋がくっきりと出てきます。

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アツアツに熱した低水分バターを生地に注ぎ入れて、ミキサーから下ろして全体をムラなく丁寧に混ぜ合わせます。

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生地はテフロン加工したパウンド型に分割して、180度のオーブンで30分ほどかけて焼成します。

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焼き上がりはほぼ倍ほどの高さにボリュームが出ます。

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冷ましたカスティーリャを切り分けます。
断面を見ると、均一に目地が揃っているのがわかります。

“ジェットくん”
この断面の見た目って、本当にカステラみたいだね。カスティーリャってポルトガルから伝わったお菓子だもんね
“グーちゃん”
その後、独自に発展した長崎カステラと違うのは溶かしバターを加えてリッチな味わいになることホヨ♪ 何気に解説してたホヨけど、小麦粉を合わせてミキシングするのも独特な製法ホヨね。
“ジェットくん”
カステラの焼き方も独特で、生地を木枠に流し込んでから、泡切りって工程があるよね。ビーターで生地を混ぜる作業と同じ理屈なんだろうね
“ジェットくん”
それで疑問なんだけど、カステラ専用小麦粉とか売ってるでしょ?
普通の薄力粉との違いについてもそうだし、灰分もパーセンテージが書かれていて、数値がまちまちだし。どうやって選べばイイんだろ?
“グーちゃん”
灰分のことホヨけど、旨みというか栄養価の高いのは、灰分が多いものホヨね♪ だけど灰分の少ない方が、色も白っぽく、粒子も細かいホヨから、より純度の高い小麦粉と捉えられるホヨよ。
“グーちゃん”
小麦粉の粒子こそがポイントホヨね。微粒粉であれば「ふわふわしっとり」と思われがちホヨけど、今回紹介したカステラ用の小麦粉は、かなり粒子の細かいタイプ。時間をかけて混ぜる、つまりグルテン形成を促し、きちんと混ぜ合わせないと焼け落ちてしまうホヨよ。
“ジェットくん”
泡立ち具合を計る時に比重を計るけど、混ぜ具合を計るとすればどうやるといいかな?
“グーちゃん”
カスティーリャの場合、比重は概ね72g。ミキシングでかける時間を5分間で仕上げる。もう一方で10分かけて泡立てる。結果として、10分かけてミキシングした方が、焼け落ちることがないホヨよ!
“ジェットくん”
時間をかけてミキシングすることできちんとしたグルテン形成ができている。ってことだね!
“グーちゃん”
そういうことホヨ♪ 微粒粉の場合、特にカステラを作る時は生地に薄力粉が混ぜ込まれた状態ホヨから、混ぜすぎるとコシの強い焼き上がりになってしまう。だから粒子が細くて、グルテンが出にくいものを選んでいる。ということもアタマに入れておいて欲しいホヨね。

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カスティーリャは美山のもみじたまご、水分量を抑えて作る、乳味の強い低水分バターを使うこだわりの詰まったお菓子です。

“ジェットくん”
シフォンケーキやスポンジケーキを焼く時にも、粉を入れてどれだけ混ぜているかを一度キチンと回数数えるのもいいかもしれないね! そうしたら次回は10回混ぜる回数を増やそうか減らそうか。ってできるしね!

カスティーリャは16cmサイズのみの販売です。詳細はこちらから

クッキーについての小麦粉の使い方についても紹介しています。詳細はこちらから

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