お菓子の家のショコラはキャラメルとビスケットのフレーバー

sucre。シュクレ、甘いという意味合いの、ショコラらしい味わいのプラリーヌを紹介していきたいと思います。

ヘンゼルとグレーテルの話の中でも最も有名とも言える、お菓子の家をモチーフに、その味わいをデザインして完成したプラリーヌを今回はフォーカスします。

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キャラメルクリームをより深化させる取り組み

お菓子の家は、ヘクセンハウス、またはレープクーヘンハウスのことを指し、ジンジャーブレッドが味わいの土台であることが基本のようです。ビスケットのような香ばしさをオマージュした特別なプラリーヌを事細かにお伝えします。

ガナッシュキャラメルの仕込み

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米飴(こめあめ)は、米やうるち米、もち米などに含まれるデンプンを糖化することで作られる甘味料。原料となる米の種類や加工方法により、黄金色から赤銅色を呈する粘性の液体で、水飴と同等の使い方ができます。近年ではビーガンでも白砂糖の代用として着目されていているようです。
和菓子のカステラなどでも使用されることも多く、味わいはもっぱら麦芽、モルトのようなイメージが近いかもしれません。今回は、より風味豊かなキャラメルを求め、行き着いた素材でもあります!

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グラニュー糖、米飴を一緒に火にかけて、キャラメルを作っていきます。

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焦がしていく工程において、米飴がもともと纏っている、メイラード反応によってついた黄金色が少しキャラメライズを惑わせるのですが、グラニュー糖のメッシュの物性変化を見逃さず、最適な焦がし具合のところで温めておいたフレッシュクリームを注ぎ入れていきます。

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焦がしたキャラメルと生クリームが上手く混ざり合うように、少量づつ様子を見ながらキャラメルクリームを炊き上げたら

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芳しいヘーゼルナッツオイルを加えます。エクストラバージンタイプの透明度の高いタイプをぜいたくに使用します。ヘーゼルナッツオイルそのものがフレーバーオイル。という意味合いも含んでいます。

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炊き上げたキャラメルクリームに、人肌程度に温めておいたヘーゼルナッツオイルを注ぎ入れて、乳化させておきます。

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ホワイトチョコレートに含まれる、粉乳をローストしてコンチングされた、ブロンドチョコレートにキャラメルクリームを注ぎ入れていきます。

ガナッシュ全体の温度が45度程度になるようにキープしながら、空気が入らないように力強く混ぜ合わせながら、乳化を促します。

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ガナッシュが40度の時に、さいの目に切った冷たいバターを加えて、さらにしっかりと乳化させます。

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カードルにあらかじめ伸ばしておいたクリスピーに、ガナッシュを流し入れて一晩かけて結晶化させます。

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サブレクリスピー、ミルクチョコレート、アーモンドプラリネをベースに、シナモン、ジンジャー、塩でビスケットのような味わいを表現したものです。ザクザクとしたクリスピーな食感もしっかりとしています。

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ガナッシュの断面図。
ブロンドチョコレートのガナッシュを「パレキャラメル」=四角く切り分けたキャラメル。と、表現した通り、すごくソフトな食感に仕上がっています。通常のキャラメルガナッシュにフレーバーオイルとして用いたヘーゼルナッツオイルを、生クリームの一部と置き換えて再構築したオリジナルレシピにより生まれた新しい食感でもあります。

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幼い兄妹を吸い寄せたのは、空腹だけではなく、きっとポップでキュートに飾り付けられていたであろう、お菓子の家の想像を膨らませながら、タータンチェックで彩られたウィッチーズ

Hexenhaus。ヘクセンハウスとは、ドイツ語で魔女の家。だそうです。スイートな響きとは裏腹な部分も奥行きのある香ばしさをまとったキャラメルとクリスピーから感じ取ってみてくださいね。

キャラメルクリームの仕込み、ミルクチョコレートと組み合わせたガナッシュの作り方をyoutubeにて公開しています。参考までにご覧くださいね。

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