パリブレストの新しい食べ方と提供の仕方をキャトルヌーベルラボにて実践しました 

timeless comfort
◆ディナー 18:30〜
みんなでビュッフェ(予約のみ)
エルマノ、イルヴァビヤン両店の料理がずらりと並びます。いつもは「料理に寄り添うワイン」という、どちらかというと名脇役的存在のワインですが、今回はワインが主役。木嶋氏セレクトのワインに合わせた料理が並びます。最後のペルシュスイーツもワインを使用。

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(もちろん今回も、ワインが苦手という方にも満足いただける様、ソムリエ木嶋が料理にもペアリングするソフトドリンクも何種かご用意いたます)

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そんなこんな。〆を飾るデセールでは、あえて伝統菓子の一つとしても名高い、パリブレストにフォーカスを当てます。リング状に焼き上げたシュー生地にプラリネアーモンド、クレームパティシエール。。というのが最近のトレンドというか。。
冷蔵。という一種の枷をかけられたが所以に、感じ取ることが難しい、アーモンド本来の香ばしさ。焼き込んだ生地の旨味。シュー生地のおいしさとは?口の中で溶けていく、交わっていく、素材それぞれが異なる最適な口どけ。酸味。甘さ。濃厚さ。シンプルな古典菓子ほど、確立されたその味わいを再構築するのは容易ではないが、全く新しい「美味しさ」を追求したい。争うのではなく、紐解く。。このプロモートはあくまで考え方のひとつ。という解釈でとらえていただきたいものです。。

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パリブレストの新しいスタイリング

パルフェグラッセプラリネを仕込む

アイスクリームの原型とも言われています、パルフェグラッセ。冷たい状態で召し上がっていただくべく、今回は普段店頭のアイテムでは表現できないことに重きを置いてのプロモートです。

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沸騰させたシロップを卵黄に注ぎ入れて泡立てる、パータボンブの仕込み。
ここで用いるシロップはアーモンドミルク。ビターなアーモンドの香りがしっかりと感じられます。

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82度。卵黄の殺菌処理も兼ねた温度まで湯煎にかけながら温めたら、裏濃ししてから高速のミキサーにかけて泡立てます。

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しっかりと空気を含んだ状態。冷凍しても空気は凍りません。すなわちふんわりとした食感で冷たいクリームを召し上がっていただくためにたっぷりと気泡を抱いた卵黄のパータボンブは不可欠です。

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自家製アーモンドプラリネ。(後ほど詳細を紹介します)ここに泡立てたホイップクリームを加えて、プラリネを柔らかい状態に延ばしておきます。

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ホイップクリーム、パータボンブの順に混ぜ合わせて完成です。
生クリームと卵黄の油脂分、糖分。ともに冷凍での物性変化(凍らない)を起こさない。こうしてアイスクリーマーを必要としない、ふんわりとした古典的なアイスクリームの完成です。

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砕いたアーモンドヌガーをちりばめて

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パルフェグラッセプラリネをしぼり入れて急速冷凍します。

シュー生地の仕込み

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鍋には牛乳、フレッシュバター、ヘーゼルナッツオイル、塩を計量します。
強火にかけて沸騰させたら

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ふるった小麦粉を加えて、手早く混ぜ合わせます。

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ひとまとまりになったら、軽く炒めてアルファ化を促してからミキサーに移します。

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全卵。ではなく、卵黄と卵白をシビアに計算して、過剰な油脂分〔卵黄が生地に入らないようにコントロールします。

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卵を加えながら生地をなめらかに整えていきます。

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出来上がった生地を絞り出していきます。

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リング状に絞り出した生地にはサブレクランブルを貼り付けて。
クランブル生地は、小麦粉、バター、カソナードを合わせたものです。

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40分程度で焼き上げたリングシュー。

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断面から見て取れるのは普通のパートシューに比べて軽やかであることです。
クリームを挟むためだけでは?という、根本的な疑問に向き合ったひとつの答えとして導いたシュー生地です。。

自家製プラリネアーモンド

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皮むきアーモンド。焦げるギリギリのところまでしっかりと火入れします。
今回はアーモンドのうまみよりも香ばしい香りを引き立たせるようにローストしました。

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テン菜糖、ヴェルジョワーズを20%加えて、糖度を控えたプラリネに仕上げます。
アーモンドの粒感も残しておきます。改めて伝えたいのが、アーモンドのロースト香を一番に考えた素材としてのプラリネに仕上げています。

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出来上がったプラリネに、マルトセックと呼ばれる、タピオカ由来のマルトデキストリン。油脂分を吸収する特質から、チョコレート、プラリネやオリーブオイル等の油脂製品を様々な形状にすることができます。 ここでは、プラリネをパウダー状に仕上げていきます。

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ご覧のようなパウダー状に。もろもろとしたタンプルタンにも見えますね。。

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ここにクレームパティシエール(カスタードクリーム)を絞り出して、コロッケのように全体をまぶして。。

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通常、クレームレジェールプラリネアマンド。などと呼ばれるものは、シンプルにカスタードクリームとプラリネを混ぜ合わせて。

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テラコッタカラーのような色合い。。これはこれで。味わいの一つとして確立されます。

温度に変化をつけて、パーツそれぞれの最適な温度、口どけ、香りの立ち方の違いを再認識していただく提案です。詳細については、当日のイベントが終わりましたら紹介したいと思っています。お楽しみに!

マルトセックをテーマにしたブログ。わかりやすく書かれています

爽やかなライムのパウンドケーキ

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ケイクシトロンヴェール

ライムのスパイシーな酸味に甘みをうまくからめた味わいの、食感も個性的なパウンドケーキです。

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削ったライムの果皮をグラニュー糖としっかり擦り合わせて香り立たせたら、玉子に加えて混ぜ合わせます。

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薄力粉とベーキングパウダーを加えて混ぜ合わせたら

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冷たい牛乳を一度に加えて、しっかりと力強く混ぜ合わせます。
ここでグルテン形成をしっかりとさせておきます。

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溶かしバターを加えて、パートケイクに仕上げます。

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型に絞り出して180度のオーブンで焼き上げます。

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型から外したら、レモンとライムのオードヴィを加えた熱々のシロップでケイクを浸します。ここできちんとしたグルテン形成をさせておくことで、シロップを抱き込んでいられるパウンドケーキが出来るのです。

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粉糖と、ライム果汁と果皮をたっぷり配合したグレーズをケイク全体に塗り広げて、高温のオーブンで表面を炙れば完成です。

グルテン形成で感じ取れる、少し違った食感のパウンドケーキを提案します。

同日午後にもカフェメニューを展開します。こちらから御覧ください

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