白桃でつくるコンポート、信州産果実で仕上げたムースショコラを紹介します

お盆を前後して、スイーツの主役に躍り出るのが白桃です。
みずみずしい果実と甘みのバランスが、そのまま食べても十二分に堪能できる美味しさ。そこにひと手間を加えてつくる桃のスイーツは正に絶品です!

素材としての桃、副素材との組み合わせでさらに広がる美味しさ、ペアリングを意識して仕上げた桃のスイーツをご紹介します。

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桃とシャンパンを組み合わせたオトナスタイルのスイーツ

お盆が過ぎた時期から登場する、川中島白鳳、あかつき、などの品種は中の果肉がうっすらとピンクがかった綺麗な色合いが特徴です。スウィートロゼはその「ロゼカラー」と、甘美な甘みをイメージしてネーミングしたもの。
シャンパンジュレに忍ばせた、ミントのほのかに香る爽やかな香りと、ヨーグルトの酸味を加えたムースショコラ、アーモンドビスキュイで仕上げたオリジナルスイーツでお楽しみください。

ももとシャンパンのジュレ、ミント風味は、桃のコンポートの製法と同様に作ります。今回はこれをアレンジしたものです。

基本の桃のコンポートの製法はペルシュの動画チャンネルで公開しています。桃のスイーツづくりでしばしば登場するので、ご興味のある方はぜひご覧ください!

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完熟した白桃はあらかじめ湯むきして半分に割り、種を取り除いておきます。そこにグラニュー糖、スペアミントの葉、シャンパンを注ぎ入れて火にかけます。
沸いたら火を止めてボウルにあけて、荒熱が取れたら冷蔵で一晩休ませ、シャンパンの味わい、ミントの香りを白桃に移します。シャンパンシロップには桃の風味が移ります。

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シロップに浸かっていた白桃、ミントを取り出して、シャンパンシロップにピーチピューレを加えて再度火にかけます。

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ジュレデセール(ゲル化剤)を加え、とろみがついてくるまで氷水に当てて冷やします。桃の繊維質、水分、糖分が均一の状態で冷え固まる様にするためです。

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シロップから取り出した白桃をカットして並べておいたところに、ゲル化したシャンパンゼリーを流し入れて冷やし固めます。

ムースショコラブランヤオルト

甘美な香りが特徴のドミニカ産カカオバターで仕上げられたホワイトチョコレートで仕込んだムースショコラの製法を解説します。
レシピ名に付いている「ヤオルト」はヨーグルトのことです。

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まずは牛乳にバニラを加えて香りをしっかりと抽出して裏ごします。
バニラの香りを移す(シナモン、フェーヴドゥトンカなど、他のスパイス、レモンやライムの果皮でも同様です)ことをアンフュゼと言います。抽出時間は素材によって異なります。今回のバニラの場合、ラップ材で覆い、10分程度室温に置いてから使用します。

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バニラの繊維質が種にところに付着するので、裏ごしながら溶かしたホワイトチョコレートに注ぎ入れて、チョコレートガナッシュの様に仕上げます。

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出来あがったガナッシュに温めたヨーグルトを注ぎ入れ、さらになめらかな状態に仕上げます。
ヨーグルトと生クリームを一緒に混ぜないのは、ヨーグルトに含まれる酸(ホエイ)がクリームの酸化を引き起こすからです。ここで指す酸化は、クリームの乳脂肪分などが分離してざらついた状態になり、舌触りが悪くなることが顕著に挙げられます。

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白ワインを加えて味わいに深みを持たせます。

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泡立てたホイップクリームとふんわりと混ぜ合わせれば、バニラの香りと、ヨーグルトの酸味をアクセントに取り入れたムースショコラブランの完成です。

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冷やし固めておいたッシャンパンジュレにムースショコラブランを流し入れて

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2枚のアーモンドソフトスポンジを敷き込んでベースの完成です。

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ヨーグルトのパンナコッタ
デコールに添える、最初に口に入る、そのお菓子の印象を決定づける大事なパーツ。「固めたソース」と考えています。
その製法は、温めた牛乳にゲル化剤を加えて溶かし、ヨーグルトと合わせたら

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ビターアーモンドシロップ、アーモンドオードヴィを加えることで、乳の嫌みを抑制させ、味わいに広がりがでます。バットに流し入れて一晩冷やし固めてから使用します。
川中島白鳳、ルビーチョコレートディスクを添えて。

奥手の桃を味わう爽やかなケーキ。ぜひお試しください!

長野の桃で楽しむスイーツ各種

完熟白桃とピスタチオの生パイ
フィユタージュ(折パイ生地)にピスタチオのタルトダマンドを絞り出して焼き上げ、カスタードクリーム、ラズベリーホイップクリームを添えて。
なつっこと呼ばれる、固めでさっぱりした甘みの品種で土台部分を並べ、赤みが繊維状に広がるあかつきをトップに添えます。甘みが印象的な品種です。

完熟果実のプレミアムフルーツタルトは、長野から直送で届いたフルーツを追熟させて、大振りにカットしてデコールした、たっぷりフルーツを楽しむケーキです。


左から、なつっこ、あかつき、ワッサーです。
ワッサーはネクタリンと白桃の交配種で、長野県の特産品だそう。カリカリとした、固めの食感は柿の様な印象を与ええてくれます。

ピーチとブルボンバニラのミルフィーユは、ワッサーをコンポートと同じ製法で準備したもの。シロップとアルザス産ワインで漬け込み、ホワイトピーチのピューレでジュレに仕上げ、ブルボンバニラで香りづけたアングレーズベースのバヴァロアに仕上げました。スチームオーブンで焼き上げたスポンジをサンドして、むっちりした食感と、キャラメリーゼしたパイ生地を添えたミルフィーユスタイルに仕上げています!
ワッサーの個性的な食感は、加熱処理をしても健在。面白い食感とさっぱりした味わいはやはり季節だけの味わいなのでお見逃しなく!!

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